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GIO HILLS WIMERY(ジオヒルズワイナリー)

ワイナリー

2018年11月1日

マンズワインなどに代表される小諸市の千曲川を臨む台地、御牧ヶ原。

標高約900m、昼夜の寒暖の差が大きく、その温度差により、さまざまな果実が実る産地としても知られており、たくさんの緑に囲まれ、浅間山をはじめとする雄大な山々を一望できる開放感に溢れた丘にワイナリーが誕生しました。

同市にある120年の歴史ある名旅館「中棚荘」※の代表、富岡正樹様とご子息の隼人さんが立ち上げた

GIO HILLS WIMERY(ジオヒルズワイナリー)

「中棚荘」
島崎藤村ゆかりの宿としても知られ、毎年10月に始まる たくさんのりんごを浮かべた名物風呂の「りんご風呂」や登録有形文化財にも指定された「はりこし亭」でのこだわりの料理など魅力に溢れた名旅館。

「旅館がなぜワイナリーを?」

そのきっかけは、三男の隼人さんだったとそうです。

5年間ベトナムで日本語のボランティア講習をしていた隼人さんが帰国したのは、2015年。

地元の食材や自ら育てた葡萄で造ったワインをおもてなしする父の背中を見て、ワイナリーの設立を決心したそうです。

同年に開講した千曲川ワインアカデミーの第1期生となりワイン造りを、卒業後は同県にある日本ワイン農業研究所 アルカンヴィーニュでさらに醸造技術など学んだとのとこ。

その隼人さんの熱心な姿勢が伝わったと、正樹様はおっしゃっていました。

ワイナリー名に込められた想い

ワイナリー名の「GIO」は英語で「大地」。

そして隼人さんが「第二の故郷」と呼ぶベトナムでは

」という意味があります。

「御牧ケ原という大地で育った葡萄でできたワインを

風にのせて皆さんの元へ届けたい」

という親子の想いが込められており、実際にワイナリーに立つと常に山からの心地良い風が吹き込んでくるのです。

苦労の連続

ワイナリーから車で2、3分のところにある葡萄畑は2002年から

父である正樹さんが冬に作った堆肥を使った有機農法を採用

土壌は粘土質ですが、斜面にあるため水はけもよく、

南東向きの畑は朝日をたっぷりと浴び、良い葡萄が育つとのこと

ここからかなり専門的な話になります

⬇︎

読みたくない方は最後の「みなさまへ」まで飛ばして下さい。

葡萄木の畝間、株間ともに約1m、仕立ては長野県では珍しいコルドン方式(Mr.Hiddyの東京ワイン研究所より)

両端に腕の伸びた太い枝を持ち、その枝から伸びた枝には2房づつ、葉もこまめに手入れされ、20枚程度に適葉、管理されています。

どんなワインを作るのか?

現在の畑はワイナリー前の新しく植栽された葡萄木を含め、

ピノ・ノワールが1200本、メルローが1000本、シャルドネが888本、ソーヴィニヨンブランが500本、シラーが120本。

「目指すワインスタイルは土地や葡萄の個性を表現できるような栽培と造り」

「先人たちのさまざまな試行錯誤があってこそ、現在の日本ワインがあることを決して忘れてはいけません」

長野を代表するメルローだけでなく、

土壌に合う葡萄品種を探し、2002年に初植栽されたシャルドネ、

2010年から定植したピノ・ノワールは特に苦労されたそうで、

2015年からはシャルドネ、2016年からはピノ・ノワールの出来も安定し、良くなってきたとのこと。

2015年からはソーヴィニョン・ブランを、少量ではあるものの新たにシラーも定植されたそうです。(個人的にかなり楽しみ

初年度の生産予定数量は4500本。

委託醸造で販売中のシャルドネ、メルローに加えてピノ・ノワールとシードルを2種計画中。

ビニールハウス型ワイナリー?

ワイナリー建屋を設計は、日本建築家協会主催「優秀建築選2017」にも選出され、メディアにも出演された地元長野の匠、甘利享一建築設計舎/一級建築士 甘利享一氏。

正樹さんが畑一つから葡萄栽培始め、

今日のワイナリー設立に至る経緯を踏まえ、

農家の象徴でもあるグリーンハウス(温室・ビニールハウス)がモデルになっており、丸みのある柔らかな曲線をした屋根が印象的です。

1階部分は醸造所、2階は食事ができるカフェが併設されており

景観を楽しんでもらえるようにと、壁を減らし、テラスも設置されています。

みまき大池の遊歩道からアプローチがあり、そのままカフェにもアクセスが可能です。

窓からは西にみまき大池、北東には浅間山などの山々が広がり、南東には千曲川、南には手前に葡萄畑、奥には八ヶ岳を一望できる上、2階の室内からは1階の醸造所を覗ける吹き抜けの造りも特徴的です。

醸造所の設計にもこだわり、

醸造時や仕込み期間の醸造機器の稼動や清掃など機器や人の導線を考え、醸造所内には柱が一本もありません。

背の高いタンクの上に乗り、パンチングダウンなどの果房管理をする際にも天面に当たらない高さを計算し、設計されており、作業のしやすさを重視した造りとなっております。

造時期に訪問し、タイミングが合えば2階の吹き抜けからタンクの中の発酵中の葡萄が見れるかもしれません。


醸造機器は一部のタンクを除き、キャスターを装着した可動式で、重ねられる樹脂タンクなど、ワイナリーのスペースを有効活用できるよう工夫されています。

今後、力を入れていきたいというスパークリングワインと、地元のリンゴを使ったシードル用にスパークリング設備一式に加え、リンゴ破砕機や瓶内二次発酵用のピピュトル(瓶台)などもり、今年から醸造が開始されます。

みなさまへ

今回は、ワイナリーについて細かく説明したこともあり、

ずいぶんと読みにくい内容になってしまいました。

「ワイナリーには車で行くので運転手が飲めないという方には、海外のオーベルジュのように、ワインを楽しんだ後は中棚荘でゆっくりしていただきたい。旅館がワイナリーをやっていることの強みですよね。」

と正樹さん。

日程が合えば、地域のワイナリー、ブルワリー、酒蔵をバスで回り

中棚荘に宿泊できる「お酒のツアー」も主催されているそうです。

ヴェレゾンツアー

自社だけでなく、地域の方と繋がるワイン(お酒)の文化を発信できる場所にしていきたい、という強い想いから始まった企画とのこと。

「是非、この最高のロケーションを見にワイナリーに来てください!」

と語るお二人の言う通り、ロケーションだけでなく、醸造所やカフェも楽しめるワイナリー。

長野県 小諸市から日本ワインの新しい風が吹く。

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